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新生児の夜泣きはいつまで?泣き方との違いや注意点を解説

夜中に泣く新生児の顔色や呼吸を両親が落ち着いて確認している寝室 夜泣き

新生児の夜間の泣きは一般的な夜泣きとは異なり、生後1〜2カ月以降に変化する子がいる一方、生後2〜3カ月ごろまで頻繁に起きることもあります。

38.0℃以上の発熱、呼吸の異常、哺乳不良、ぐったりした様子がある場合は、夜泣きと考えず医療機関へ相談してください。

新生児の夜泣きはいつまで続く?

新生児が夜に何度も目を覚まして泣く状態は、生後1〜2カ月以降に少しずつ変化する子がいますが、生後2〜3カ月ごろまで続いても珍しくありません。

厚生労働省の用語では、新生児は「出生後28日を経過しない乳児」とされています。これは年齢区分であり、生後28日を過ぎた瞬間に夜の泣き方が落ち着くという意味ではありません。

新生児期の赤ちゃんには、大人のような昼夜のリズムがまだありません。

授乳、睡眠、覚醒を短い間隔で繰り返すため、夜中に何度も目を覚まし、空腹や不快感を泣いて伝えます。

こども家庭庁の「未就学児の睡眠指針」では、新生児期には昼夜のリズムが見られず、日中と夜間の睡眠時間がほぼ同じであると説明されています。

生後3カ月ごろになると、睡眠時間は1日14〜15時間ほどとなり、3〜4時間続けて眠るパターンが少しずつ現れます。生後6カ月ごろには昼夜の区別がより明確になるという発達の目安も示されています。

したがって、「新生児の夜泣きはいつまで」という疑問には、次のように答えるのが適切です。

  • 生後28日までは、昼夜を問わない短い睡眠と授乳を繰り返しやすい
  • 生後1〜2カ月以降、飲める量や睡眠のまとまりが変化する子がいる
  • 生後2〜3カ月ごろまで、夜間に何度も起きることもある
  • 生活リズムが整う速さには大きな個人差がある
  • 暦上の新生児期が終わっても、夜間覚醒がすぐになくなるとは限らない

大切なのは、「生後1カ月になったのに、まだ泣く」と期限を過ぎたように考えないことです。

赤ちゃんの眠りは、日付が変わるように一晩で切り替わるものではありません。朝の光が少しずつ部屋へ差し込むように、数週間から数カ月をかけて昼と夜を覚えていきます。


新生児の泣きと一般的な夜泣きは何が違う?

新生児の泣きは空腹や不快感、未発達な睡眠リズムによることが多く、一般的な夜泣きは必要なお世話をしても理由が分からないまま続くことがあります。

「夜に泣く」という点は同じでも、新生児期の夜間覚醒と、月齢が進んでからの一般的な夜泣きは分けて考える必要があります。

比較項目 新生児期の夜間の泣き 一般的な夜泣き
主に見られる時期 出生後28日未満を中心とする低月齢期 生後数カ月以降に増える
昼夜の区別 ほとんどついていない 少しずつ形成されている
主な背景 空腹、おむつ、暑さ寒さ、げっぷ、睡眠リズムの未発達 睡眠の発達、生活リズム、刺激など複数の要因
泣き止むきっかけ 授乳やおむつ交換などで落ち着く場合がある お世話をしても理由が分からず続く場合がある
経過の目安 生後1〜3カ月に睡眠のまとまりが変化する 始まり方も終わり方も個人差が大きい

広島市の乳児期向け案内では、生後1〜2カ月ごろの赤ちゃんは、空腹やおむつの汚れなどを泣いて表現し、さまざまな対応をしても泣き止まないことがあると説明されています。

同じ案内では、生後6カ月ごろになると夜泣きをする赤ちゃんが増えるとも示されています。

つまり、新生児が午前2時に泣いているからといって、直ちに一般的な夜泣きが始まったとは限りません。

新生児にとって午前2時は「眠り続けるべき深夜」ではなく、眠る、起きる、飲むという一日の周期の途中です。

なお、夜泣きには医学的に統一された厳密な定義がありません。

「生後何カ月から始まり、何歳で必ず終わる」と正確に区切れる現象ではないため、月齢だけでなく、泣く前後の様子や普段との違いを見ることが重要です。


新生児が夜に泣く主な原因は?

新生児が夜に泣く主な原因は、空腹、おむつや室温などの不快感、げっぷ、眠りの浅さ、体調不良です。

泣き声は、新生児が自分の状態を周囲へ伝えるための大切な手段です。

一つの原因を決めつけず、確認しやすいものから順番に見ていきましょう。

空腹や授乳量

新生児は一度に飲める母乳やミルクの量が少なく、昼夜を問わず短い間隔で空腹になります。

口を動かす、手を口元へ運ぶ、顔を左右に向けて乳首を探すようなしぐさが見られる場合は、空腹の可能性があります。

ただし、泣くたびに授乳が必要とは限りません。

授乳直後に泣く場合は、げっぷが十分に出ていない、吐き戻しで不快になっている、抱っこを求めているなど、別の理由も考えられます。

母乳やミルクをほとんど飲まない、飲もうとしてもすぐにぐったりする、繰り返し吐く場合は、単なる空腹と判断せず相談してください。

おむつや衣類の不快感

おむつの濡れや汚れ、衣類のしわ、きついゴム、肌に触れるタグなどが不快で泣くこともあります。

おむつを交換するときは、尿の回数が普段より明らかに少なくないか、便の色や状態に大きな変化がないかも確認しましょう。

暑さや寒さ

新生児は体温調節の機能が未発達です。

手足が冷たいという理由だけで衣類や寝具を増やすのではなく、首の後ろや背中に汗をかいていないか、顔が赤くなっていないかを確認します。

特に眠るときは、掛け布団を増やして調整するのではなく、室温や衣類、赤ちゃん用のスリーパーなどで調整することが大切です。

こども家庭庁は、掛け布団が顔にかかると窒息につながるおそれがあるため、1歳までは掛け布団を使わず、着るものや空調で温度を調整する方法を案内しています。

げっぷや吐き戻しによる不快感

授乳と一緒に空気を飲み込むと、お腹が張って泣く場合があります。

授乳後は必要に応じて縦抱きにし、首と頭を支えながらげっぷを促します。

ただし、すべての授乳後に必ずげっぷが出るわけではありません。出ないからといって強く背中をたたいたり、長時間無理に続けたりする必要はありません。

繰り返し勢いよく吐く、緑色のものを吐く、吐いた後にぐったりする場合は医療機関へ相談してください。

眠いのにうまく眠れない

新生児は、眠くなれば自分で静かに眠れるとは限りません。

抱っこでは眠っていたのに、寝床へ下ろすと泣き出す状態は、一般に「背中スイッチ」と呼ばれることがあります。

ただし、「背中スイッチ」は医学的な病名ではなく、原因が一つに決まっているわけでもありません。

抱っこから寝床へ移る際の姿勢や刺激の変化、浅い睡眠のタイミングなど、複数の要因が関係すると考えられます。

※画像はAIによるイメージ

新生児が夜に泣いたときはどう対応する?

顔色や呼吸を確認したうえで、授乳、おむつ、衣類、室温、げっぷを一つずつ見直し、安全な方法で抱っこします。

何をしても泣き止まないと、原因を早く見つけなければならないという焦りが強くなります。

しかし、泣き声だけから原因を一度で当てるのは難しいものです。次の順番を目安に落ち着いて確認しましょう。

1.顔色、呼吸、反応を見る

最初に、赤ちゃんの全身状態を確認します。

  • 唇や顔色が青白くないか
  • 息をするたびに苦しそうではないか
  • 呼吸が普段より明らかに速くないか
  • 声かけや刺激への反応が弱くないか
  • ぐったりしていないか
  • 体が熱くないか、冷たすぎないか

泣き声が大きいか小さいかだけでなく、呼吸、顔色、反応、飲み方を合わせて見ることが重要です。

2.授乳とおむつを確認する

前回の授乳からの時間や、口を動かすなどの空腹サインを確認します。

授乳後は、必要に応じてげっぷを促し、吐き戻しがないか様子を見ましょう。

おむつが濡れていれば交換し、尿量や便の状態が普段と大きく違わないかも確認します。

3.衣類と室温を調整する

首の後ろや背中に汗をかいている場合は、着せすぎや室温の高さが考えられます。

夜間のお世話では、部屋を昼間のように明るくせず、必要な範囲の照明で対応します。

一方で、新生児期から厳密な睡眠訓練を行う必要はありません。朝は自然光を取り入れ、夜は光や音を控える程度から、昼夜の違いを穏やかに伝えていきましょう。

4.安全に抱っこする

首と頭を支え、ゆっくり抱き上げます。

背中を優しくなでる、一定の速さで歩く、静かな声で話しかけることで落ち着く場合があります。

泣き止まないからといって、赤ちゃんの体や頭を強く揺さぶってはいけません。

焦りや怒りが強くなったときは、赤ちゃんを安全な寝床へあお向けに寝かせ、大人が短時間離れて呼吸を整えてください。

安全を確保していったん距離を取ることは、育児を放棄する行為ではありません。赤ちゃんを危険な揺さぶりから守るための対応です。

5.安全な寝床へ戻す

眠った赤ちゃんは、硬く平らな寝床へあお向けに寝かせます。

こども家庭庁は、1歳になるまでは寝かせるときにあお向けにし、身体が沈まない硬めで平坦な布団やマットレスを使うよう案内しています。

寝床には、枕、掛け布団、クッション、ぬいぐるみ、タオルなどを置かず、赤ちゃんの周囲を何もない状態に整えます。

授乳後だからといって、傾斜のあるクッションや柔らかい寝具に寝かせるのは避けましょう。

眠りを助ける製品を使用する場合も、対象月齢と使用方法を確認し、「必ず眠る」といった広告表現だけで選ばないことが大切です。

※画像はAIによるイメージ

新生児の発熱や泣き方で受診する目安は?

新生児に38.0℃以上の発熱がある場合や、呼吸異常、哺乳不良、ぐったりした様子がある場合は、速やかに医療機関へ相談してください。

日本小児科学会が監修する「こどもの救急」では、発熱を38.0℃以上として扱い、生後3カ月未満であることを慎重な判断が必要な項目に挙げています。

特に新生児は、感染症などがあっても症状が分かりにくく、状態が変化しやすい時期です。

38.0℃以上の発熱が確認された場合は、元気そうに見えても自己判断で朝まで待たず、出産した医療機関、かかりつけの小児科、救急相談などへ連絡してください。

次のような場合も、夜泣きとは決めつけず相談が必要です。

  • ぐったりして反応が乏しい
  • 呼吸が苦しそう、胸やみぞおちが大きくへこむ
  • 唇や顔色が青白い
  • 38.0℃以上の発熱がある
  • 体温が低く、体を温めても様子がおかしい
  • 母乳やミルクをほとんど飲まない
  • おしっこの回数が明らかに少ない
  • 繰り返し激しく吐く
  • 緑色や血の混じったものを吐く
  • けいれんのような動きがある
  • 甲高い声で激しく泣き続ける
  • 抱き上げたり触れたりすると強く痛がる
  • いつもと明らかに違うと保護者が感じる

体温は、入浴直後、授乳直後、厚着、室温などの影響を受けることがあります。

ただし、新生児で38.0℃以上が測定された場合は、「着せすぎだろう」と決めつけず、医療機関へ連絡したうえで指示を受けることが大切です。

呼びかけへの反応がない、呼吸が止まりそう、唇が紫色になっているなど緊急性が高い状態では、ためらわず119番へ連絡してください。

夜間や休日に受診すべきか迷う場合は、全国共通の「こども医療電話相談」#8000を利用できます。

#8000では、小児科医師や看護師から、家庭での対処や受診の必要性について助言を受けられます。実施時間は都道府県によって異なるため、地域の案内も確認してください。


新生児の夜泣きを一人で抱え込まないためには?

泣き止ませる方法を増やすだけでなく、保護者が交代で休める体制をつくることが重要です。

新生児の夜間対応は、一度で終わりません。

授乳して寝かせたと思った直後にまた泣き始める夜が続くと、保護者の判断力や感情を整える力も少しずつ消耗します。

「赤ちゃんが泣くこと」と「お世話が足りないこと」は同じではありません。

授乳やおむつ、体調、安全を確認しても泣くことはあります。泣き止ませられないことを、愛情や育児能力の不足と結びつける必要はありません。

家族で対応できる場合は、次のように役割を具体化しましょう。

  • 授乳以外のおむつ交換や抱っこを交代する
  • ミルクを使う場合は担当時間を決める
  • 午前2時まで、午前2時以降など時間で分担する
  • 片方が対応する間、もう片方は別室で休む
  • 朝の家事を減らし、睡眠を優先する
  • 来客や不要な予定を減らす
  • 産後ケア、助産師、保健師などへ相談する

「手が空いている人が助ける」という曖昧な決め方では、負担が一人へ集中しやすくなります。

誰が、いつ、何を担当するのかを決めることは、暗い夜の先に交代時間という小さな出口をつくることです。

赤ちゃんの泣き声を聞いて強い怒りが湧く、乱暴に扱いそうになる、何も考えられないほど追い詰められている場合は、一人で耐えないでください。

赤ちゃんを安全な寝床へあお向けに寝かせ、その場を短時間離れ、家族、産院、自治体の相談窓口などへ助けを求めましょう。

※画像はAIによるイメージ

新生児の夜泣きはいつまでかを考える大切な視点

「新生児の夜泣きはいつまで」と検索する人が知りたいのは、用語の定義だけではないと、わたしは感じます。

本当に知りたいのは、「この眠れない夜が、いつ変わり始めるのか」という見通しではないでしょうか。

新生児期の夜間の泣きは、生後28日で突然終わるものではありません。

一方で、睡眠はずっと同じ状態でもありません。生後1〜3カ月にかけて、一度に飲む量、起きている時間、連続して眠る時間は少しずつ変わっていきます。

昨日より長く眠った翌日に、また細かく目を覚ますこともあります。

その揺れは、必ずしも成長の後戻りではありません。発達の途中では、まとまり始めた睡眠が再び不規則に見えることもあります。

なお、「魔の3週」という言葉が育児情報で使われることがありますが、医学的に確立された病名や、すべての赤ちゃんに起こる発達段階ではありません。

生後数週に泣く時間が増えたと感じる家庭はありますが、特定の週に必ず起こる現象とはいえないため、赤ちゃんの状態をこの俗称だけで判断しないことが大切です。

わたしが特に大切だと考えるのは、夜の泣きを「何としても止めなければならない失敗」と捉えないことです。

体調不良や不快感を確認し、安全な環境を整えたうえで、それでも泣く夜はあります。

泣く赤ちゃんを安全に見守ること。

自分が限界になる前に交代すること。

発熱や異変を見逃さず相談すること。

その一つひとつが、十分に意味のある育児です。

赤ちゃんの眠りは、ほかの家庭と競うものではありません。

比べるなら、生後何カ月で朝まで眠ったという誰かの記録ではなく、昨日までのわが子です。

飲める量が少し増えた、抱っこで落ち着くようになった、朝の光の中で目を開ける時間が増えた。そんな小さな変化の中に、昼と夜を覚え始めた兆しがあります。


まとめ

新生児が夜に泣くのは、多くの場合、一般的な夜泣きではなく、空腹や不快感、昼夜のリズムが未発達であることによる自然な反応です。

要点は次の5つです。

  • 新生児は出生後28日を経過しない乳児を指す
  • 生後28日を過ぎても夜間覚醒がすぐ終わるわけではない
  • 生後1〜2カ月以降に変化する子がいる一方、生後2〜3カ月まで頻繁に起きることもある
  • 眠らせるときは、硬く平らな寝床へあお向けにし、周囲に物を置かない
  • 38.0℃以上の発熱、呼吸異常、哺乳不良、ぐったりした様子があれば医療機関へ相談する

新生児期の夜は、時間の進み方が昼間とは違って感じられます。

けれど、赤ちゃんの睡眠は少しずつ発達しています。完璧に泣き止ませようとせず、異変を見分け、安全を守り、家族や専門家の手を借りながら越えていきましょう。


よくある質問

新生児の夜泣きは生後1カ月で終わりますか?

生後1カ月ごろから飲める量や睡眠のまとまりが変化する子はいますが、生後2〜3カ月ごろまで夜間に何度も起きることもあります。

新生児という年齢区分の終了と、夜間覚醒が落ち着く時期は同じではありません。

新生児に38.0℃の発熱がある場合はどうすればよいですか?

新生児を含む生後3カ月未満の赤ちゃんに38.0℃以上の発熱がある場合は、元気そうに見えても医療機関へ速やかに相談してください。

夜間や休日に判断に迷う場合は#8000を利用し、反応がない、呼吸が苦しい、唇が紫色など緊急性が高い場合は119番へ連絡します。

新生児が何をしても泣き止まないときはどうしますか?

顔色、呼吸、体温、授乳、おむつ、衣類、室温、げっぷを順番に確認します。

異常が見当たらず、保護者の焦りや怒りが強くなった場合は、赤ちゃんを硬く平らな寝床へあお向けに寝かせ、周囲に物がないことを確認してから短時間離れ、家族や専門機関へ助けを求めてください。

— 東雲 朝陽