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1歳9ヶ月で夜泣きが再開した理由は?落ち着いていたのに復活する原因

夜泣きで目を覚ました1歳9ヶ月の子どもを暗い寝室で見守る保護者 夜泣き

1歳9ヶ月の夜泣き再開は、生活リズムや環境の変化、体調不良などが重なって起こり得ます。まず病気の兆候を確認し、次に睡眠記録から変化を探すことが大切です。

「やっと朝まで眠れるようになったのに」と落胆するわよね。でも、夜泣きの再開だけで育て方の失敗や発達の後退とは判断できません。

1歳9ヶ月の夜泣き再開について医師監修記事は何を伝えた?

この記事で検証の起点にしたのは、マイナビ子育てが2020年8月19日に掲載し、2023年9月1日に更新した「【医師監修】赤ちゃんの泣き声がつらい……赤ちゃんが泣く理由と対処法」です。

同記事を監修したのは、小児科専門医の大越陽一先生。杏林大学医学部小児科学教室、埼玉県立小児医療センター循環器科などを経て、掲載時のプロフィールではアルテミスウィメンズホスピタル小児科部長と紹介されています。

記事では、夜泣きが多い時期を生後6~11ヶ月ごろとしつつ、原因には空腹、おむつの汚れ、暑さや寒さ、明るさ、日中の興奮、夜型の生活などが考えられ、はっきりしない場合も多いと説明しています。

また、生後3~12ヶ月では約20%が週3日以上夜泣きをするという数値を紹介しています。出典として示されているのは、平成14年度厚生科学研究費補助金による研究班編「子どもの心の健康問題 ハンドブック」の124ページです。

ただし、ここで注意したい点があります。この約20%という数字の対象は生後3~12ヶ月であり、1歳9ヶ月の子どもにそのまま当てはめることはできません。

資料自体も2002年にまとめられたものです。夜泣きが乳児期に珍しくないことを示す参考にはなりますが、「1歳9ヶ月の5人に1人が夜泣きする」という意味ではないのよ。

同じ医師監修記事には、1歳を過ぎると夜泣きは減り、3歳を過ぎるころにはほとんど見られなくなるとの説明もあります。一方、これは全員が同じ時期に終わるという保証ではなく、個人差を含む一般的な経過として読む必要があります。

つまり、1歳9ヶ月で再開した夜泣きは典型的なピークより後の出来事です。だからこそ「よくある夜泣き」で片づけず、再開の前後に起きた変化を確認することが重要になります。


1歳9ヶ月で夜泣きが再開する原因は?

1歳9ヶ月の夜泣きには、ひとつの原因を決めつけるより、体調、睡眠リズム、環境、発達段階の順に可能性を切り分ける見方が適しています。

痛みや体調不良で目を覚ましている

最初に除外したいのは、病気や身体的な不快感です。夜泣きと見えても、実際には鼻づまり、せき、発熱、皮膚のかゆみ、便秘、下痢、耳の痛みなどで眠れない可能性があります。

耳を何度も触る、横になると強く泣く、いつもより食欲がないといった変化も手がかりです。歯が生える時期の不快感が考えられる場合もありますが、すべてを歯ぐずりと決めつけないでください。

寝汗、衣類の締めつけ、暑すぎる室温、のどの渇き、おむつの汚れも確認します。季節の変わり目は、昼間に快適だった寝間着が夜中には暑い、あるいは明け方には寒いということもあるわ。

起床・昼寝・就寝の時刻が変わった

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、米国睡眠医学会の推奨として、1~2歳児の睡眠時間を昼寝込みで1日11~14時間と紹介しています。同ガイドは2024年9月18日に一部修正されています。

これは集団を対象とした目安であり、11時間未満なら直ちに異常、14時間を超えたら病気という基準ではありません。それでも、1歳9ヶ月の生活リズムを振り返る物差しにはなります。

たとえば、昼寝が夕方まで延びた、休日だけ朝寝坊するようになった、帰宅や夕食が遅くなったという変化があると、夜の寝つきや途中覚醒にも影響する可能性があります。

反対に、夜に眠らせようとして昼寝を急に削ると、疲れすぎて機嫌や寝つきが崩れる子もいます。睡眠は夜だけでなく、昼寝を含む24時間全体で見てね。

保育園や家庭の環境が変わった

入園、進級、担任や教室の変更、旅行、帰省、引っ越し、来客、断乳、きょうだいの誕生などは、再開前に確認したい出来事です。

大人には楽しい予定でも、幼い子どもにとっては普段より刺激の多い一日です。ただし、「昼間の経験を脳が整理できないから夜泣きする」と医学的な因果関係まで断定することはできません。

ここで確認できる事実は、生活環境や就寝条件が変わったかどうかです。その変化と夜泣きの時期が一致するなら、元のリズムへ戻したときの様子を観察する価値があります。

自分でやりたい気持ちと言葉の発達が重なる

1歳半から2歳ごろは、自分でできることが増える一方、気持ちを十分な言葉で表しにくい時期です。大越先生監修の記事でも、この年齢は自分でやりたがる反面、保護者に助けや甘えを求めて泣くことがあると説明されています。

ただし、発達そのものが夜泣きの直接的な原因だと決めつけるのは早計です。昼間の不機嫌、分離への不安、生活の変化などと重なっていないかを一緒に見ましょう。

※画像はAIによるイメージ

今夜は何を確認する?夜泣きの原因を分ける判断フロー

夜泣きが始まると、保護者の意識は「今すぐ泣き止ませたい」に集中します。でも、原因を探すときは、緊急性、身体の不快感、生活リズム、環境変化の順で見ると整理しやすいわ。

1.普段と違う症状がないかを見る

まず、呼吸、顔色、体温、意識や反応を確認します。発熱、嘔吐、下痢、せき、息苦しさ、発疹、強い痛みが疑われる様子があれば、睡眠習慣より体調の評価を優先してください。

いつもと明らかに違う甲高い声や弱々しい泣き方、呼びかけへの反応の乏しさがある場合も同様です。判断に迷うときは、小児科や地域の救急相談を利用しましょう。

2.寝床の不快感を確認する

体調に大きな異変がなければ、おむつ、寝汗、衣類、室温、鼻づまり、かゆみ、空腹やのどの渇きを見ます。

手足が冷たいことだけで厚着を増やさず、首元や背中に汗をかいていないかも確認してください。明かり、生活音、外からの騒音など、再入眠を妨げる刺激も見直します。

3.睡眠メモで時刻と条件を残す

次に、起床、昼寝、就寝、夜中に泣き始めた時刻を記録します。その日の外出、保育園行事、来客、食欲、排便、体温なども一言だけ添えてください。

英国の国民保健サービスであるNHSも、睡眠上の問題を探る方法として、睡眠時間や寝つくまでの時間などを記録する睡眠日誌を案内しています。

記録は完璧でなくて構いません。「昼寝が遅い日に起きやすい」「保育園が休みの日は違う」といった組み合わせを探すためのものよ。

4.再開直前の変化と照合する

最後に、夜泣きが再開した日と、生活上の出来事を並べます。旅行から戻った日、保育園のクラスが変わった時期、風邪をひいた日、暑くなって寝具を替えた日などです。

ここでのポイントは、一晩ごとの成功や失敗ではなく、同じ条件で同じ傾向が繰り返されるかを見ること。偶然の一致だけで原因を断定しない姿勢が、かえって近道になります。

※画像はAIによるイメージ

夜泣きと夜驚症はどう違う?

一般的な夜泣きは日常語であり、明確に統一された病名ではありません。子どもが夜に目覚めて泣き、声かけや抱っこに反応する状態も広く夜泣きと呼ばれています。

一方、夜驚症では、眠ったまま叫ぶ、激しく動く、目を開けていても十分に覚醒していない、翌朝に覚えていないといった特徴があります。

NHSの「Night terrors and nightmares」は、夜驚症が特に多い年齢を3~8歳とし、2025年11月24日に情報を見直しています。そのため、1歳9ヶ月の夜間の泣きを、反応を確かめず直ちに夜驚症と判断することはできません。

泣きながらも保護者を認識して抱っこで落ち着くのか、声かけへの反応が乏しいまま眠っているように見えるのかを観察してください。安全に撮影できる短い動画があれば、受診時の説明にも役立ちます。


1歳9ヶ月の夜泣きへの対策はどうする?

対策の軸は、起床時刻を大きくずらさないこと、寝る前の流れを短く固定すること、夜中の刺激を増やさないことです。一晩で治す方法ではなく、眠りやすい条件をそろえる取り組みと考えてね。

朝から夜までのリズムを整える

朝はカーテンを開けて光を取り入れ、食事や昼寝の時刻をできる範囲でそろえます。日中は年齢や体調に合った遊びを取り入れ、夕方以降は興奮の強い遊びを少しずつ減らしましょう。

昼寝が遅くなっている場合も、いきなり中止するのではなく、保育園での睡眠時間や日中の機嫌を確認しながら調整します。

目標は時計どおりに管理することではありません。家族が継続できる幅の中で、毎日の大きなずれを減らすことです。

就寝前のルーティンを短く固定する

米国小児科学会が運営するHealthyChildren.orgの「Toddler Bedtime Trouble」は、2022年8月25日の更新記事で、静かな就寝前ルーティンと、毎晩の就寝時刻をそろえることを勧めています。

入浴、着替え、水分補給、歯磨き、絵本、消灯というように、短い順番を決めてみましょう。「絵本を1冊読んだらおやすみ」と終点を明確にすると、親子とも流れを予測しやすくなります。

夜泣きのたびに動画や明るい照明を使うと、眠る時間から活動する時間へ切り替わってしまう場合があります。夜中は暗さと静けさを保ち、必要な世話を手短に行ってください。

泣いたときは安全と体調を確かめてから対応する

まず呼吸や体調、寝床の安全を確認します。短い寝言泣きのようで異常がなければ、すぐに部屋を明るくせず、静かに様子を見る方法があります。

泣き続ける場合は、小さな声で呼ぶ、背中を優しくさする、必要なら抱っこするというように、家庭で続けやすい順番を決めます。

放置することや、抱っこを禁止することが正解ではありません。その子の反応と家庭の事情に合わせ、刺激を増やしすぎない方法を選びましょう。

こども家庭庁の動画・資料「赤ちゃんが泣きやまない~泣きへの理解と対処のために~」は、どの子にもひとつの方法が最良とは限らないと説明しています。

同資料は、泣きやませるために激しく揺さぶったり、口をふさいだりしてはいけないとも注意喚起しています。いら立ちが強くなったら、子どもを安全な場所に寝かせ、保護者が少し離れて落ち着き、その後に様子を確認してください。


受診したほうがよい夜泣きと筆者の見通し

夜泣きの再開だけで緊急受診が必要とは限りません。しかし、次のような症状がある場合は、成長や生活リズムの問題と決めつけず、医療機関へ相談してください。

  • 発熱、繰り返す嘔吐や下痢がある
  • せきや鼻づまりだけでなく、呼吸が苦しそうに見える
  • 顔色が悪く、呼びかけへの反応が普段と違う
  • 耳や体の一部を気にして、強い痛みやかゆみが疑われる
  • 食事や水分を取れず、尿が明らかに減っている
  • 昼間もぐったりして遊ばない
  • いつもと明らかに違う声や激しさで泣く
  • 夜間に立ち上がる、歩き回るなど転倒の危険がある
  • 夜泣きが続き、子どもや家族の日常生活に支障が出ている

こども家庭庁も、泣きやまないことに加えて発熱や嘔吐などがある場合や、保護者が心配な場合は医師への相談を案内しています。「夜泣きくらいで」と遠慮する必要はないのよ。

受診時には、再開した日、入眠時刻、泣き始める時刻、泣いている長さ、声かけへの反応、昼間の様子、発熱などの症状を伝えましょう。

筆者としては、夜泣きの再開を子どもの内側だけの問題にしない視点が大切だと考えます。睡眠は、子どもの体調、保育園での一日、季節、寝室、家族の生活時間が交わる場所だからです。

春の入園や進級、夏の暑さと旅行、秋冬の風邪、年末年始の帰省。夜泣きが再開した日を季節の予定表に重ねると、睡眠メモだけでは見えなかった環境変化に気づくことがあります。

これは夜泣きの医学的原因を季節で説明するものではありません。原因候補を整理し、家庭で変えられる条件を見つけるための生活者としての視点です。

もうひとつ見落としたくないのが、保護者の睡眠不足です。疲労が深刻なら、交代できる家族と夜の前半・後半を分ける、休日にまとまった休息を確保するなど、保護者が眠る計画も対策に含めてください。

家族だけで難しいときは、かかりつけ小児科、保健師、自治体の子育て相談、一時預かりなどを頼って構いません。相談は、夜泣きに病名をつけるためだけでなく、親子の安全と暮らしを守るためにもあるのよ。


まとめ

1歳9ヶ月で夜泣きが再開したら、最初に発熱や痛み、呼吸、反応などを確認し、次に寝床の不快感、睡眠リズム、生活環境の変化を順番に見ましょう。

大越陽一先生が監修したマイナビ子育ての記事は、夜泣きの原因がひとつではなく、分からない場合も多いと説明しています。乳児を対象とした約20%という数字は、1歳9ヶ月へそのまま当てはめられない点にも注意が必要です。

起床、昼寝、就寝、夜泣きの時刻を簡単に残し、寝る前の短いルーティンと静かな対応を続けてください。体調の異変や普段と違う泣き方があるとき、家族の疲労が限界に近いときは、早めに専門家へ相談しましょう。


よくある質問

1歳9ヶ月の夜泣きはいつまで続きますか?

続く期間には大きな個人差があり、何日で終わるとは断定できません。夜泣きの回数だけでなく、昼間の元気や食欲、生活への影響を見ながら判断してください。

落ち着いていた夜泣きが突然再開しても大丈夫ですか?

環境や生活時間の変化に伴う一時的な可能性はあります。ただし、発熱、嘔吐、痛み、呼吸の異常、普段と違う反応があれば、夜泣きとして様子を見続けず受診を検討しましょう。

夜泣きしたら毎回すぐ抱っこするべきですか?

まず安全と体調を確認し、短い寝言泣きなら静かに見守る方法もあります。泣き続けるときは、声かけ、背中をさする、抱っこと段階的に対応し、親子が無理なく続けられる方法を選んでください。