夜泣きは一般に生後半年ごろから目立ち始め、1歳〜1歳半ごろまでに落ち着くと説明されますが、開始も終了も個人差があります。
この記事でいう「平均的な時期」とは、厳密に計算された統計上の平均値ではありません。医療機関や育児資料で広く示される一般的な目安を指します。
アンケートの最多回答や個別の医師の見解とは分けて、夜泣きがいつから始まり、いつごろ増え、いつまで続くのかを月齢別に整理します。
夜泣きはいつからいつまで?最初に時期の目安を確認
夜泣きは、生後半年ごろから始まり、1歳〜1歳半ごろまでに落ち着くという説明が一般的です。
ただし、早い子では生後3〜4カ月ごろから夜間に繰り返し泣くようになり、生後6〜10カ月ごろに目立つことがあります。反対に、夜泣きをほとんど経験しない子もいます。
まずは時期ごとの大まかな違いを確認しましょう。
月齢・年齢 夜間の泣き方の目安 主に考えられる背景
新生児〜生後3カ月 数時間おきに起きて泣く 空腹、排せつ、昼夜リズムの未発達
生後3〜4カ月 早い子では夜間の覚醒が増える 睡眠リズムが変化する時期
生後5〜6カ月 一般的な夜泣きが始まりやすい 睡眠の発達、日中の刺激
生後7〜10カ月 夜泣きが目立つ子がいる 運動発達、分離不安、生活の変化
生後11カ月〜1歳半 少しずつ減る子が増える 睡眠リズムの成熟
1歳半〜2歳 続いたり一時的に増えたりする 感情、記憶、環境の変化
2歳以降 乳児期とは異なる泣き方もある 怖い夢、不安、体調、夜驚症など
この表は、すべての赤ちゃんが同じ経過をたどるという意味ではありません。
始まった月齢だけで正常か異常かを判断するのではなく、泣き方、体調、日中の様子、親の疲労度を一緒に見ることが大切です。
夜泣きとは?新生児が夜に泣くこととの違い
夜泣きとは一般に、いったん眠った赤ちゃんが夜中に目を覚まし、空腹やおむつなどの明確な理由を特定しにくいまま泣く状態を指します。
医学的に統一された厳密な定義がある言葉ではないため、資料や家庭によって対象となる月齢や泣き方が異なります。
多くの育児資料では、生後半年ごろから1歳半ごろまでに見られる、理由を判断しにくい夜間の泣きを夜泣きとして説明しています。
一方、家庭では赤ちゃんが夜中に繰り返し起きて泣けば、原因が空腹や不快感であっても広く「夜泣き」と呼ぶことがあります。この定義の違いが、夜泣きの開始時期に関する情報が資料ごとにずれる大きな理由です。
新生児期の赤ちゃんが夜中に何度も起きることは珍しくありません。
生後間もない時期は昼夜の区別がまだ整わず、短い睡眠と授乳を繰り返します。空腹、おむつ、暑さや寒さなど、具体的な理由で泣いている場合も多くあります。
そのため、新生児が夜に泣くことを、生後半年ごろから見られる一般的な夜泣きと同じものとして考える必要はありません。
まずは次のような原因がないかを確認します。
- 母乳やミルクを欲しがっていないか
- おむつが濡れていないか
- 室温や衣類が暑すぎたり寒すぎたりしないか
- 鼻づまりや咳で眠りにくくなっていないか
- 発熱、嘔吐、発疹などがないか
- 顔色や呼吸が普段と違わないか
原因を取り除くと落ち着く場合は、いわゆる理由の分からない夜泣きではなく、不快感や体調を伝える泣きだった可能性があります。
赤ちゃんにとって、泣くことはまだ言葉にならない合図です。大人からは理由が見えなくても、本当に何も感じていないわけではありません。
夜泣きはいつから始まる?一般的な目安は生後半年ごろ
一般的な育児資料では、夜泣きは生後半年ごろから始まることが多いと説明されています。
早い子では生後3〜4カ月ごろから見られ、生後6〜9カ月ごろになって初めて始まる子もいます。
したがって、この記事での統一した答えは次のとおりです。
夜泣きは生後半年ごろからが一般的な目安ですが、生後3〜4カ月から1歳前後まで開始時期には幅があります。
アンケートでは生後3カ月未満という回答も多い
大王製紙は2024年6月25日から7月1日まで、3カ月から未就学児の子どもを持つクラブエリエール会員を対象に、夜泣きに関するインターネット調査を実施しました。
有効回答559件のうち、約7割が「子どもに夜泣きの時期があった」と答え、約3割は「なかった」と回答しています。
夜泣きがあったと回答した人に開始時期を尋ねた結果では、「生後3カ月未満」が半数近くを占め、その後に生後5〜6カ月、生後7〜8カ月、生後3〜4カ月が続きました。
ただし、これは保護者が家庭で夜泣きと感じた時期を答えたアンケートです。
生後3カ月未満の夜間の泣きには、空腹や排せつ、昼夜リズムの未発達による覚醒も含まれていると考えられます。医療的な説明で使われる夜泣きの開始時期と、そのまま同一視はできません。
ここが、夜泣きの情報を読むうえで重要なポイントです。
企業アンケートは家庭での実感を示す資料であり、医学的な診断基準や統計上の平均月齢を示すものではありません。
生後8カ月から突然始まることもある
生後半年を過ぎるまでよく眠っていた赤ちゃんが、生後8カ月ごろから突然、夜中に何度も起きるようになることもあります。
小児科医の三石知左子医師は、月齢別の睡眠に関する解説の中で、生後6〜9カ月ごろから夜泣きが始まる子が多いとしています。
それまで夜通し眠れていた子が起きるようになっても、ただちに異常を意味するわけではありません。
この時期は、おすわり、はいはい、つかまり立ちなどの運動発達が進み、人見知りや親と離れることへの不安も現れやすくなります。
わたしは、夜泣きの開始を「睡眠が後戻りした」と捉えるより、昼間に受け取れる情報が増えたことで、眠りの形も変化している時期と見るほうが実態に近いと考えます。
ただし、発達だけですべてを説明することはできません。鼻づまり、発熱、皮膚のかゆみ、耳の痛みなどが隠れている可能性もあるため、普段と違う様子がないかは別に確認する必要があります。
夜泣きが増えやすい時期は生後何カ月?
夜泣きは、生後7〜10カ月ごろに目立つ子が多いといわれます。
ただし、「生後8〜10カ月が全員共通のピーク」と断定できる統一統計があるわけではありません。育児資料や保護者アンケートで、この時期に増えたという説明が多いと理解してください。
クラブエリエールの調査では、夜泣きが最もひどかった時期として「生後7〜8カ月」を挙げた回答が多く見られました。
これは統計上の平均月齢ではなく、調査参加者の中で多かった回答です。
生後7〜10カ月に夜泣きが目立つ理由
生後7〜10カ月ごろは、赤ちゃんの活動範囲と人への認識が大きく変わる時期です。
おすわりやはいはいが始まると、赤ちゃんが一日に見るもの、触れるもの、経験するものは急に増えていきます。
親の顔を見分け、人見知りをしたり、親の姿が見えなくなると不安を感じたりする子もいます。
こうした発達と夜泣きの因果関係は、一人ひとりについて明確に証明できるものではありません。それでも、日中の刺激や生活の変化が大きかった日に眠りが不安定になることは、育児の現場でよく経験されます。
大切なのは、「発達しているから仕方がない」と片づけることでも、「何か育て方を間違えた」と責めることでもありません。
生後7〜10カ月は眠りが揺れやすい可能性のある時期として、生活記録を取りながら家庭ごとの傾向を見るのが現実的です。
夜間授乳で眠ることは母乳不足を意味する?
夜中に目を覚ました赤ちゃんが、授乳すると眠ることがあります。
しかし、授乳で眠ったという事実だけでは、母乳やミルクが不足しているとは判断できません。吸うことや抱かれることが安心につながり、再び眠りやすくなっている場合もあります。
三石知左子医師は、生後8カ月から夜中に起きるようになった相談例について、日中や授乳後に不足を訴える様子がなければ、夜泣きだけを理由に積極的に育児用ミルクへ切り替える必要はないという趣旨の見解を示しています。
ただし、授乳量や体重増加は個別に判断しなければなりません。
体重の増え方が気になる、授乳後も強く泣く、尿の回数が少ないなどの心配がある場合は、乳幼児健診、小児科、助産師などに相談してください。
夜泣きはいつまで続く?1歳〜1歳半が終了の目安
夜泣きは、1歳〜1歳半ごろまでに少しずつ落ち着くという説明が一般的です。
ただし、ある日を境に突然終わるとは限りません。毎晩起きていた子が週に数回になり、その後は体調不良や環境の変化があった日にだけ起きるなど、波を描きながら減ることがあります。
ここでも、統一した答えを明確にしておきます。
夜泣きが終わる一般的な目安は1歳〜1歳半ごろですが、1歳前に終わる子も、2歳を過ぎても続く子もいます。
アンケートでは「1歳6カ月以降」が最多
クラブエリエールの調査では、夜泣きが終わった時期として最も多かった回答は「1歳6カ月以降」でした。
次に多かったのは「1歳0カ月〜1歳1カ月」ですが、生後5カ月から1歳3カ月までの回答にも大きな偏りはなく、終了時期は広く分散しています。
この結果は、一般的な目安と矛盾するものではありません。
医療機関などが示す「1歳〜1歳半ごろ」は、多くの子が落ち着いていくおおまかな期間です。一方、アンケートの「1歳6カ月以降」は、用意された回答区分の中で選んだ人が最も多かったという意味です。
「1歳6カ月が平均値」「1歳6カ月になれば終わる」という意味ではありません。
夜泣きの時期を調べると数字が揺れて見えるのは、一般的な目安、最多回答、個別の医師の説明が同じ『平均』という言葉で語られやすいからです。
数字の種類を分けて読むと、情報の食い違いはかなり小さくなります。
1歳を過ぎて突然始まる子もいる
夜泣きがなかった子が、1歳前後から夜中に泣くようになることもあります。
歩き始め、言葉の理解が進み、保育施設へ通い始めるなど、1歳前後は生活と発達の変化が重なる時期です。
一方で、鼻づまり、発熱、皮膚のかゆみ、耳の不調など、言葉で伝えられない体調不良が夜間の泣きとして現れることもあります。
これまで眠れていた子が急に激しく泣くようになった場合は、「ちょうど夜泣きの時期だから」と決めつけないことが大切です。
発達に伴う一時的な変化なのか、痛みや不快感があるのかを分けるには、泣く時刻だけでなく、食欲、排せつ、機嫌、発熱、呼吸などを一緒に確認します。
夜泣きの時期を月齢別に詳しく解説
夜泣きがいつからいつまで続くのかは、月齢ごとの睡眠や生活の変化と合わせると理解しやすくなります。
ただし、以下は診断基準ではなく、家庭で様子を見るための目安です。
新生児〜生後3カ月
新生児期から生後3カ月ごろまでは、夜泣きというより、昼夜を問わず短い睡眠と授乳を繰り返す時期です。
赤ちゃんの体内時計はまだ発達途中で、大人のように夜間にまとまって眠る生活は完成していません。
泣いたときは、授乳、おむつ、室温、衣類、体調を確認します。
授乳しても長時間泣き続ける、母乳やミルクをほとんど飲めない、体重の増え方が心配などの場合は、産院や小児科へ相談してください。
生後3〜4カ月
生後3〜4カ月ごろには、昼と夜の違いが少しずつ見え始め、夜間の睡眠が長くなる子もいます。
その変化の途中で、一度眠ったあとに目を覚まして泣くようになる子もいます。一般的な夜泣きとしては早めですが、珍しいことではありません。
この時期には、夕方を中心に泣く「黄昏泣き」が見られることもあります。
黄昏泣きは主に夕方に起こり、夜泣きは入眠後の夜間に繰り返すという違いがあります。ただし、家庭で明確に区別できないこともあります。
生後5〜6カ月
生後5〜6カ月ごろは、一般的な説明で夜泣きが始まりやすいとされる時期です。
周囲の人や物への関心が強まり、寝返りなど運動面の変化も現れます。日中の活動量や昼寝の時刻が変わり、夜の眠りにも揺れが出ることがあります。
朝は明るい光を取り入れ、夜は照明を落とすなど、昼夜の違いを分かりやすくすることが生活リズムの土台になります。
ただし、生活リズムを整えれば夜泣きが必ず止まるわけではありません。親の努力不足が夜泣きの原因だと考える必要もありません。
生後7〜10カ月
生後7〜10カ月ごろは、夜泣きが目立ちやすいと説明される時期です。
運動発達が進み、親の姿が見えなくなることへの不安が強くなる子もいます。昼間の刺激が増え、昼寝の回数や長さが変わる時期でもあります。
この時期の重要な点は、夜泣きの回数だけで発達状態を判断しないことです。
よく眠る子もいれば、毎晩起きる子もいます。夜泣きの有無や強さだけで、発達の良し悪しを評価することはできません。
生後11カ月〜1歳半
1歳前後からは、夜間にまとまって眠れる子が少しずつ増えてきます。
その一方で、歩行や言葉の理解が進み、日中の経験が複雑になるため、一時的に夜間の覚醒が増えることもあります。
一般的には1歳〜1歳半ごろが、夜泣きが減っていく目安です。
「まだ起きるか」だけを見るのではなく、毎晩から週数回へ減った、泣く時間が短くなったなど、変化の方向にも目を向けてみてください。
1歳半〜2歳以降
1歳半を過ぎても、夜中に泣く子はいます。
2歳前後になると、感情や記憶、想像力が育ちます。怖い夢、昼間の不安、入園、引っ越し、きょうだいの誕生などが夜間の泣きにつながる場合があります。
言葉で気持ちを伝えられるようになってきたら、日中に「何か怖かった?」「寂しかった?」と落ち着いて話を聞くことも役立ちます。
ただし、2歳以降の夜間の泣きは、乳児期の一般的な夜泣きとは背景が異なることがあります。
幼児期には、深い眠りの途中で突然泣き叫ぶ夜驚症が見られることもあります。強く泣き叫ぶ、呼びかけへの反応が乏しい、同じ状態を繰り返す、日中の生活に影響している場合は、小児科へ相談してください。
夜泣きが続くときに確認したいこと
夜泣きが始まったら、まず原因を一つに決めず、体調と生活の両面を確認します。
対処法を次々に増やすより、家庭ごとの傾向を把握するほうが、時期を見通す助けになることがあります。
数日間、次の内容を簡単に記録してみましょう。
- 朝起きた時刻
- 昼寝の開始時刻と長さ
- 就寝した時刻
- 夜中に起きた回数
- 泣いていた時間
- 授乳や抱っこへの反応
- 食欲や排せつの様子
- 発熱、鼻水、咳、発疹などの体調
- 外出や来客など普段と違う出来事
夜泣きは特定の時刻に必ず起こるものではありません。
入眠時刻、昼寝、体調、日中の刺激によって変わるため、「深夜0時以降に起こる」などと時刻を一律に決めることはできません。
記録を取ると、夕方の昼寝が長かった日、鼻づまりが強い日、外出した日に起きやすいなど、その子なりの傾向が見えてくることがあります。
これは夜泣きを完全に防ぐための監視表ではありません。
平均的な月齢だけでは分からない、わが子の眠りの現在地を確認するための記録です。親の負担になるほど細かく書く必要はなく、時刻と気づいたことを一言残す程度で構いません。
生活リズムは無理のない範囲で整える
朝はカーテンを開け、日中は明るい環境で過ごし、夜は照明や音を控えめにします。
入浴、着替え、授乳や歯みがき、絵本、消灯など、短い就寝前の流れを毎日おおむねそろえる方法もあります。
大切なのは、分刻みの時刻表を守ることではありません。
体調不良や外出で乱れる日があっても、また普段の流れへ戻せば十分です。続けることが苦しくなるほど厳しい習慣は、親子双方の負担になります。
抱っこするときは安全を優先する
夜中に泣いたときは、抱っこ、背中をやさしくさする、静かに声をかけるなど、その子が安心しやすい方法を試します。
泣き止ませようとして赤ちゃんの体を激しく揺さぶってはいけません。
厚生労働省は、泣きやまないときには赤ちゃんを安全な場所へあお向けに寝かせ、いったんその場を離れて気持ちを落ち着かせてもよいと案内しています。
抱っこを続けている親が眠り込みそうなときも、安全な寝床へ戻すことが大切です。
夜泣きで小児科へ相談する目安は?
夜泣きの時期に当てはまっていても、普段と違う症状がある場合は小児科へ相談してください。
特に次のような様子があるときは、単なる夜泣きと決めつけないことが大切です。
- 発熱、嘔吐、下痢、発疹がある
- 顔色や唇の色が普段と違う
- 呼吸が苦しそう、息が速い
- ぐったりして反応が乏しい
- 母乳、ミルク、水分をほとんど取れない
- いつもと明らかに違う激しい泣き方をする
- 体の一部に触れると強く泣く
- 泣き方の変化が長く続き、日中の生活にも影響している
- 親の疲労やいら立ちが限界に近い
呼吸の異常、意識がはっきりしない、顔色が著しく悪いなど緊急性を感じる場合は、夜泣きの記事だけで判断せず、速やかに医療機関や救急へ連絡してください。
夜間や休日に受診すべきか迷う場合は、全国共通の子ども医療電話相談「#8000」を利用できる地域があります。利用時間や実施状況は都道府県によって異なります。
赤ちゃんに明らかな病気の兆候がなくても、親が眠れず、育児を続けることが苦しくなっているなら相談して構いません。
小児科、産婦人科、保健師、助産師、子育て支援センターなどは、赤ちゃんの状態を確認するだけでなく、家族が休む方法を考える相談先にもなります。
夜泣きの「平均」をどう受け止めればよい?
夜泣きの平均的な時期は、わが子が正常か異常かを判定する境界線ではありません。
筆者としては、先の見えにくい育児の中で、おおまかな現在地を知るための目印として使うものだと考えます。
一般的な説明では生後半年ごろから始まり、1歳〜1歳半ごろまでに落ち着くとされます。
一方、保護者アンケートでは生後3カ月未満に始まったという回答や、1歳6カ月以降に終わったという回答も多くあります。この違いは、どちらかが誤っているからではありません。
医学的な説明は、空腹や排せつなどを除いた「理由を特定しにくい夜間の泣き」を想定する傾向があります。
家庭のアンケートでは、夜中に繰り返し泣く状態を広く夜泣きとして回答することがあります。調べ方と定義が違えば、開始時期と終了時期の数字も変わります。
そのため、情報を見るときは次の三つを分ける必要があります。
- 医療機関や育児資料が示す一般的な目安
- 保護者アンケートで多かった回答
- 個別の医師が相談事例に対して示した見解
この三つをすべて「平均」と呼ぶと、同じ記事の中でも数字が矛盾して見えてしまいます。
夜泣きが生後8カ月から始まったから遅すぎるわけではなく、1歳半で続いているから直ちに異常というわけでもありません。
反対に、一般的な時期の範囲内だからといって、発熱や呼吸の異常、強い痛みのサインを見過ごしてよいわけでもありません。
見るべきなのは月齢だけではなく、泣き方の変化、体調、日中の元気、食欲、回数、家庭の疲労度です。
夜泣きの終わりは、一本の線を越えるようには訪れないことがあります。
昨夜より一度だけ起きる回数が少なかった。抱いている時間が少し短くなった。再び眠るまでの時間がわずかに早くなった。
春の光が一日ごとに濃くなるように、赤ちゃんの眠りも、小さな変化を重ねながら整っていきます。
ただし、その夜明けをひとりで待ち続ける必要はありません。親が休むこと、家族に交代を頼むこと、医師や地域の支援へ相談することも、赤ちゃんを安全に育てるための大切な選択です。
まとめ
夜泣きは、一般的には生後半年ごろから始まり、1歳〜1歳半ごろまでに落ち着くと説明されます。
早い子では生後3〜4カ月ごろから夜間の覚醒が増え、生後7〜10カ月ごろに目立つことがあります。ただし、この時期が全員共通のピークというわけではありません。
この記事で使った「平均的な時期」は、統計上の平均値ではなく、複数の医療・育児資料で示される一般的な目安です。
大王製紙が2024年にクラブエリエール会員559件を対象に行った調査では、約7割が夜泣きを経験し、開始時期は生後3カ月未満、終了時期は1歳6カ月以降という回答が多く見られました。
ただし、この結果は家庭で夜泣きと感じた時期を尋ねたアンケートであり、医学的な定義による平均月齢ではありません。
新生児期の泣きは、空腹や未発達な昼夜リズムによる場合が多くあります。1歳以降の夜泣きには、体調、感情、生活環境の変化が関係することもあります。
平均的な時期は現在地を知る目安として使い、普段と違う激しい泣き方、発熱、呼吸の異常、ぐったりした様子などがある場合は小児科へ相談してください。
親の睡眠不足やいら立ちが限界に近い場合も、ひとりで抱え込まず、家族や医療機関、地域の支援へ助けを求めることが大切です。
よくある質問
夜泣きは生後何カ月から始まりますか?
一般的な目安は生後半年ごろです。ただし、早い子では生後3〜4カ月ごろから始まり、生後6〜9カ月ごろになって突然起きるようになる子もいます。
夜泣きは平均でいつまで続きますか?
一般的には1歳〜1歳半ごろまでに落ち着くと説明されます。ここでいう平均は統計上の平均値ではなく、複数の育児資料で共通して示される目安です。
生後8カ月から急に夜泣きが始まっても大丈夫ですか?
生後8カ月前後は運動発達や人見知りなどの変化が重なるため、夜中に起きるようになる子もいます。発熱、嘔吐、呼吸の異常、普段と違う激しい泣き方がなければ、まず生活と体調を観察してください。
東雲 朝陽(しののめ・あさひ)


